前にも紹介した事のある写真ですが再掲します。
前列中央に鎮座する亡きじいちゃん。名を惣七と言う。
惣七は、我が家の屋号らしく、初代から7代目までの先祖が惣七を名乗っていたと系図にありました。
江戸後期 にあたるその時代の命名方式は良く分かりませんので、長男に惣七と名付けたのか、はたまた、主になったものが惣七と襲名したのか…。
祖父は、惣七と名付けられた6人兄弟の長男で、10代目にあたる人物でした。
およそ半世紀に渡る地域消防活動への貢献で勲章も授与され、今も、我が家の座敷に入ると優しい眼光で、心の奥の方を覗き込んでいます。
つい先頃、惣七の弟にあたる叔父が、稲刈りの様子を見にきてくれて、こんな一幕がありました。
昔は当たり前だった手刈りの稲刈りですが、今は機械化されて、田んぼの四隅のわずかな部分を手で刈るのみ。
でも、これじゃあ、いざという時に稲から米は穫れないでしょ!と思い、修練している手刈り技術ですが、毎年体験農園の場として、たくさんの方に来てもらっています。
まだ4回しか経験していない稲刈りの作業風景に見かねて、指導しに来てくれたんでしょうね。きっと。
叔父(74)は、子どもの頃から身をもって覚えてきたその稲刈りの技術を、僕に教えに来てくれたのでした。
この地域は風が強いためか、 稲の乾燥方法は『ほにょがけ』と呼ばれる棒掛け乾燥が主流で、畦畔に杭を立てて、稲束を引っ掛けるように乗せた、「ホニョ」が独特な風景を創出していた。
その杭に掛けるきっかけとなる「紐」を「ツナゲ」と呼び、これも稲藁でこしらえる。縄だと手間がかかりすぎるし、ビニールひもではすべって話にならん。
そう言って叔父は、次々と稲を刈っては束にし稲束を積み上げていく。到底追いつける由もない。
ざっざっざっ、しゅるしゅるる。
あっという間に稲束になってる。
ナニソレ。どうやるの?
良く見ると、刈った稲束が足の甲に乗っけられてて、束ねるのにロスがないようになされている。
しゅるしゅるるのところも、妙に早い。ナンジャソレ?
「いいか、ここをこう、こうやって、こう。」
何度、見ても分からん。
やろうとしても手が、「そういうふうに動けません」と言っている。
「婆ちゃんに教えてもらったのはこうだったんだけどな」
「それは、当たり前のやり方、兄貴はこうやってたんだ」
「え、つまり兄貴(つまり僕の祖父)の編み出した技って事?」
「兄貴はこれが出来たから、昔、全県大会で優勝した事があるんだ」
「何々?全県大会?何の?」
「昔は、全部手刈りだったから、稲刈りの早さと仕事量を競う大会があったんだ。兄貴は、それで優勝した事がある。これが出来たからな(と言って、しゅるしゅるる)」
「今、この辺でこれが出来るのはきっと俺ぐらいなもんだ。俺も兄貴からは聞いたんじゃなくて、見て覚えた。いいかこの指でここに。持ち替えなくてもできるだろ?」
「へー、その技、俺もいただき。」
…
でも、まだ出来ていません。長年の修練が必要のようですが、コツは掴みました。
話がそれました。
座敷の神棚の横に置いてある数多くの、内容の良くわからない名誉の影に
ひっそりとこの写真があったのです。
この写真から、多くの事を学びます。
藁を綯う事の意味を教えられるような気がします。
地域住民が 力を総じて、神社の大しめ縄を綯う。
藁を綯う事は、人を結束させる事に結びつきます。
無くしてはならない知恵だと思います。
そういう人の結束した領域に、これを張る事は、大いに魔除けの効果があったと想像できます。 先人は、そうやって、人の領域と自然の領域とを強く結びつけていた。
凄いな。
まだ稲作は4回目の収穫を終えたばかりですが、
百姓とは、百人が百人の人智を織りなす事で、万の力を発揮してきたのだと理解しました。
決して、一人で百だけの仕事をこなす生業ではないのだと思います。
『藁しごとワークショップ』@地球食堂bonobo
日時:12月5日(月)
17:00開場
17:30スタート
21:00頃まで
場所:地球食堂bonobo
費用:2,500円(夕食つき)
ご飯を食べながら、暮らしの事や食べ物の事、藁の事などについてみなさまとゆっくりお話したいとおもっております。
園主:菊地晃生
来週月曜日、12月5日
ファームガーデンたそがれのササニシキを使用してくれている
地球食堂bonoboさんで『藁しごとワークショップ』を開催します。
夕食つきで2,500円
17:00開場
17:30スタート
21:00頃まで
の予定です。
先日は、人間ギャラリーのゲストとして呼んでいただき、最高な時間を過ごさせてもらったのですが、そのときの話題で、今回のワークショップの開催につながりました。
人間ギャラリーの報告は、また改めて書きたいと思っています。
素晴らしく新しい平成24年を迎えるために、
生き物いっぱい耕さない田んぼで育った藁を使った、
野趣あふれるシメナワづくりに挑戦してみませんか?
昨日、ブルーメッセ秋田にて開かれたワラ細工ワークショップ。
はじめてとなる講師体験をさせていただきました。参加して下ったみなさまありがとうございました。そして、お声掛け下さったブルーメッセ秋田の菅原さん、舟木さんありがとうございました。
小学生が2人、あとは、年配の方々だったので、 とても不安でした。きっと皆、僕なんかより、ワラ仕事が上手だろうと思ったからです。
でも、びっくり、皆さん、
「本格的にワラに触るのは初めて。」とか、
「見てはいたんだけど、実際に縄を綯った事はなかった。」とかで、ぐっと楽になりました。
少しでも、家族のわら仕事や、その手つきを、幼い頃にでも見た事がある人は、だいたい、最初の体験で縄が綯えるようです。
僕も、最初に触った時に、見よう見まねの動きで、上手ではありませんが、縄が綯えました。
このワラ綯(ナ)い をひとしきりできるようになるまで、トレーニングしたあと、
簡単な細工づくりを体験してもらいました。
モダラと呼ばれるほうきのようなものと、小さなしめ飾りを、あっと言う間にみなさん上手につくりあげ、嬉しそうにしてくれて、 なんだか、とても暖かい気持ちをもらいました。
とても貴重な機会をありがとうございました。
今後も、気合いを入れて、わら仕事に臨む所存であります。
12月に入ってから、藁しごとを習いに教室に通っています。
この日はしめ飾りの講習で、左縄の綯(な)いかたや、
正月飾りのバリエーションなどを教えてもらいました。
もちろんマイわら(古代米)持参です。
牛蒡締めは迫力のあるものに仕上がっていました。
まだまだ趣味レベルですが草履は編めるようになりました。
この冬で一気に、手仕事の向上を狙っています。
藁仕事ぐらいひょいひょいっと。
てな具合に。